• 2024年2月8日

    【科学的根拠に基づく】子供の集中力を上げるために親ができること

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    うちの子供は集中できる時間が短い、大人の指示は最後まできけない、課題が最後まで終わらないなどの親の悩みは多くありますね。

    実際大人でも集中できる時とできない時がありますが、集中できる方法を脳科学者による研究で明らかにされてきています。

    もっと子供に集中力をつけさせたい場合、睡眠やバランスのいい食事は言うまでもありませんが、今回は脳科学の先生の本をまとめて紹介します。

    人間の脳の特性とは

    ハーバード大学のハワードガードナー博士は、多重知能を提唱しました。人の知能は8種類に分けられ、誰でも複数の優秀な知能を備えているということです。

    8種類の知能とは以下の通りです。



    いわゆる学校で頭がいいと言われる子供たちは倫理・数学的知能や博物学的知能、言語・語学知能が最も得意な知能として備わっているのかもしれません。逆に、内省的知能や対人的知能が得意な子供は学校からの評価を受けにくいこともあります。


    子供の得意分野を親はよく理解してその能力を高めていければ得意な知能を評価され、将来仕事に結びつきやすくなるでしょう。いくら好きでも、得意でない分野は趣味として楽しむべきです。


    もし、お子さんの得意分野に倫理・数学的知能や博物学的知能、言語・語学知能が当てはまらなくても、科学者に基づく方法で集中力を高めて学校の勉強に役立てることができるはずです。


    いわゆる学校で頭がいいと言われる子供たちは倫理・数学的知能や博物学的知能、言語・語学知能が最も得意な知能として備わっているのかもしれません。逆に、内省的知能や対人的知能が得意な子供は学校からの評価を受けにくいこともあります。


    子供の得意分野を親はよく理解してその能力を高めていければ得意な知能を評価され、将来仕事に結びつきやすくなるでしょう。いくら好きでも、得意でない分野は趣味として楽しむべきです。


    もし、お子さんの得意分野に倫理・数学的知能や博物学的知能、言語・語学知能が当てはまらなくても、科学者に基づく方法で集中力を高めて学校の勉強に役立てることができるはずです。






    親の行動見直し5点




    人間の脳は「ある行動をした後に報酬を表す物質が脳内で放出されると強化される」という性質を持っています。つまり、自分に報酬を与え、喜びを与えてくれた行動を再現し、繰り返したいと思うようになり、その結果、その行動に熟練するようになります。そこで「ドーパミン」という物質がカギになります。報酬は人それぞれで、何かを成し遂げた達成感や、まわりからほめられたり、自分の欲しい知識を得て満足させたりします。どんなものを報酬(喜び)かは人によって異なります。この報酬を得ている人はドーパミンが放出されて脳が快感を感じているのです。


    子供に集中力をつけさせたい親の見直し行動を5点紹介するので確認してみてください。



    子供は勉強して達成感を感じていますか?




    一生懸命考えていた問題がやっと解けたらどんな感情になりますか?「やった!解けた!!」といううれしさを感じますね。その時に脳の中では「ドーパミン」という物質が分泌されています。ドーパミンは神経伝達物質の一つで快感を生じさせる脳内物質です。この分泌量が多ければ多いほど、人間は大きな快感・喜びを感じます。そして、人間の脳はドーパミンが分泌されたとき、記憶されその快感を再現しようとし、効率的にドーパミンを分泌されるために神経細胞が繋ぎ変わり新しい神経回路網がうまれます。そのため、快感を生じさせる行動が次第に癖になり、繰り返し続けていくたびに、その行動が上達していくのです。


    つまり、子供は勉強しているときに達成感を感じていないと、ドーパミンが分泌されなく、集中できるどころか、勉強のやる気を損ねてしまうことになるのです。


    親の意思でずっと机に向かって勉強させていませんか?




    多くの時間を勉強に充てれば学校の成績もよくなるはず、と思っている親御さんはいませんか。
    確かに東大に受かった学生さんは毎日寝る時間を惜しんで勉強した、という話をよく聞きますね。


    子供の集中力をまず高めるためにはこまめに休憩をとることが大事と多くの脳科学者の先生は提唱しています。特に小学生の集中できる時間は10分前後とも言われていますので、そんな小学生が1時間ずっと机に向かっていても、学習している内容はあまり入っていない可能性があります。


    難しい課題を与えていませんか?




    子供に「これは難しいかもしれない」と思うような課題を与えてチャレンジさせることは、成功したときに脳が喜び脳内神経回路網の結合が大きく変化します。ですので、難しい課題を与えることはいい方向につながることもあります。


    ただし、子供の意思によるチャレンジではなく、親が子供の能力以上の課題を与えつづけいつかはそのレベルまで到達するだろうという考え方では、達成感を感じる前にやる気を損ねてしまいかねません。子供ができる課題をもう一度見直して達成感を味わえるくらいのものを選びましょう。


    学ぶ姿や読書している姿を子供に見せていますか?




    よく子供を読書家にしたければ、まず親が読書している姿を子供に見せた方がいいと言われています。これは「ミラーニューロン」という神経細胞によるものです。ミラーニューロンは自分がある特定の行動をする時と、他者が同じ行為をするのを見ているときに活動するのです。例えば他者がある動作をしているのを見たとしましょう。すると自分が実際に動作を行っていなくても、脳の中であたかも自分がその動作をしているかのような活動が生まれます。


    親がYouTubeをよく見ていたり、携帯をさわっていたりする姿を子供が見るとその影響を受けることが大きくなります。逆に親が子供に何かを学ぶ姿勢を見せたり、読書している姿を見せたりすれば、子供も親の影響を強く受けて学習する環境が整ったり読書する気分になっていくのです。


    親の都合で子供の勉強時間を決めていませんか?




    特に共働きだったら子供の勉強を見てあげられるのは晩ご飯がすんだあととか限られた時間ですよね。晩ご飯の後テーブルを片付けてから、落ち着いて周りの環境を整えてから勉強するまでの段取りが長くなっていませんか?これらも子供たちが心理的な障壁をかかえてしまう一つです。思い立った時に、すぐに勉強が始められるようにしましょう。


    また遊びに夢中になっていて勉強する時間を忘れてしまいがちな子供には、声がけのタイミングをうまく見つけましょう。だれでも楽しく遊んでいるときに「勉強時間だよ」と言われても聞く気はしないし、仮に止めてもすぐ勉強モードに入りずらいですよね。子供がゲームをしていたりYouTubeを見ていたりして夢中になっているときは一旦声がけをあきらめて、ゲームやYouTubeの切り替わりを見計らって声がけしましょう。




    集中力アップの方法3選




    ここからは集中力アップが期待できる具体的は方法をご紹介します。


    学習環境を整えましょう




    脳が緊張状態にならないようなリラックスできる環境があれば、自然と集中力が高められます。まず、机の上はものはすべてきれいに片付けましょう。視界にあるとつい目が行ってしまうようなものは片付けるか、写真は伏せたりしましょう。テレビ、音楽、携帯のアラートなども集中の敵になりますので気をつけましょう。そして、部屋の温度を適温にしましょう。とくに暑いと感情の動きが暴力的になりやすいとも調査で言われています。ちょうどよいか少し低めの温度に設定しましょう。


    勉強途中で休憩しましょう




    集中状態に入っても、その集中はいつか切れます。そして一回集中が切れると再び集中状態に戻るのがとても難しかったりします。一つの課題を終わらせて、休憩してから次の課題に進むことをよくしますね。脳科学者は「キリが悪い」ところでやめて休憩することを提唱しています。それは「ツァイガルニク効果」によるもので、やり切ったことよりも終わっていないことの方が、より強い印象として残ります。休憩している時も今までの内容が頭から離れずパソコンのスリープ状態の様に、ある程度休んでいるけどバックグランドでは動いている状態なのです。


    問題集はキリのいいところまで解かないで、あえて中途半端なところでやめることを習慣づけると、ごく自然に勉強を再開できるようになるのです。



    タイムプレッシャーを与えましょう




    学習に制限時間を設けることです。学校の授業でクラス全員一斉に計算問題を解いて、出来た子から休憩などあったと思いますが、その時必死に問題を解いたということはありませんか。これが「タイムプレッシャー」なのです。一番先に終わって休憩に入れる子は成功体験を味わい、脳のドーパミンの分泌が促されて、次はさらに短い時間で解こうとします。


    中学生になると自分で意識して時間制限を設けて問題を解いたり暗記したりできますが、小学校の間は自分からタイムプレッシャーを与えることは難しいです。他者から強制された時間制限は逆効果となりますので気を付けましょう。小学生の間は学習の取り組み経過が分かるように、問題を解くのにかかった時間を計って、なるべく短い時間で終了できるように目指したり、問題練習を親と子で競争し、勝ったらドーナツ1こ多く食べられるとか夜に好きな遊びを一緒にする、朝なら余った時間でいっしょに遊ぶなど、その日に消化できるご褒美をつけて実践するのもいい方法です。ご褒美は必ずすぐできるもので後回しにしないことが大切です。




    子供が夢中になって遊べるボードゲーム5選




    多くの小児科医は子供と一緒にボードゲームをすると子供の集中力向上につながると言っています。ボードゲームはゲーム自体を楽しむと同時に、親や兄弟と過ごす時間を楽しむことができます。アメリカの心理グループによると、ボードゲームには、社会性を高め、自尊心を高め、運動能力や手と目の協調性を発達させ、数、形、色、言葉の認識を教え、柔軟な思考を促すなど、子どもにとって多くの利点があると述べています。ボードゲームはまた、人の注意力を高め、課題に集中する能力を高めるのにも役立つとされています。


    時間のある時に少しでも多くの時間を子供と楽しく遊べるボードゲームを紹介します。特に我が家が何年もはまっているゲームです。


    ラミーキューブ



    対象人数:2~4人

    対象年齢:7歳から

    所要時間:15~45分

    費用:3000円前後

    遊び方:1~13のパイルが赤、青、黒、黄色各4色の2セット分とジョーカー2枚の106枚のパイルを全て裏にして並べる。各自14枚を相手に見せずに取る。残りは山札となる。手持ちのパイルから2つの条件どちらかを満たすときに手持ちのパイルを出せる。
    場に出ているパイルを使って、並び替えて自分の持ちパイルを出すことができる。
    ジョーカーは代わりのパイルとして使うことができる。
    手持ちのパイルが先に無くなった人が勝ち!

    条件① 場のパイルが同じ色で連続した数3枚以上並ぶとき

    条件② 場のパイルが同じ数で違う色が3枚または4枚並ぶとき(×黒 赤 黒)

    教育効果:数字的思考力、手指の巧緻性(器用さ)、ルールとは何かを理解する力


    XENO



    対象人数:2~4人

    対象年齢:7歳から

    所要時間:10~30分

    費用:1000円前後

    遊び方:1~8のカードが2枚ずつと9が1枚10が1枚の18枚のカードを裏にしてよく切る。1枚ずつ裏にして手札を配る。残りのカードを山札とするが、その中の1枚を横向きにして山札の隣に置く。これを転生札と呼ぶ。順番に山札を一枚ずつ取り、手持ちのカードのどちらかを選んで、みんなに見えるように表向きで捨てる。1~10のカードにはそれぞれの役割があるので、考えながら捨てていく。山札がなくなったら、手持ちのカードを見せ合って一番大きい数字の人が勝ち!

    カード①少年:革命 1枚目の時は何の効果もないが、場に2枚目が出た時には皇帝と同じ効果「公開処刑」が発動する。

    カード②兵士:捜査 指名した相手の手札を言い当てると相手はゲームから脱落する。

    カード③占師:透視 指名した相手の手札を見る。

    カード④乙女:守護 次の自分の手番まで自分への効果を無効にする。

    カード⑤死神:疾病 指名した相手に山札から1枚引かせる。2枚になった相手の手札を見せないまま、1枚を指定して捨てさせる。

    カード⑥貴族:対決 指名した相手と手札を見せ合い、数字の小さい方がゲームから脱落する。見せ合う際は他のプレイヤーに見られないようする。

    カード⑦賢者:選択 次の手番で山札から1枚引くかわりに3枚引き、そのうち1枚を選ぶことができる。残り2枚は山札へ戻し、よく切る。

    カード⑧精霊:交換 指名した相手の手札と自分の持っている手札を交換する。

    カード⑨皇帝:公開処刑 指名した相手に山札から1枚引かせて、手札を2枚とも全員の前で公開させる。そしてどちらか1枚を指定し捨てさせる。

    カード⑩英雄:潜伏・転生 場に出すことができず、捨てさせられたら脱落する。皇帝以外に脱落させられた時に転生札で復活することができる。

    教育効果:論理的思考力、記憶力、想像力、判断力、相手の考えを推論する力、心理的駆け引き力、ルールとは何かを理解する力

    Connect 4



    対象人数:2人

    対象年齢:6歳から

    所要時間:5~20分

    費用:2500円前後

    遊び方:一人ずつ赤か黄色のディスクを選んで、水平方向、垂直方向、または対角線上に並べる。4つ連続して先に並べた方が勝ち!

    教育効果:相手の考えを推論する力、手指の巧緻性(器用さ)、判断力


    ルービックケージ



    対象人数:2-3人

    対象年齢:6歳から

    所要時間:5~20分

    費用:2000-2500円

    遊び方:6色各3個のキューブで全18個のキューブを人数分に色分けして配る。ケージは空の状態で始める。ゲーム中自分の番の時、キューブを入れる代わりに、ケージをひっくり返したり、3段のどこかの段を一つ選んで横に回すことができる。縦、横、斜めにそろえた分の色のキューブが3つ先に揃った人の勝ち!

    教育効果:論理的思考力、相手の考えを推論する力、手指の巧緻性(器用さ)、判断力


    桃太郎電鉄



    対象人数:2-6人

    対象年齢:6歳から

    所要時間:最低60分

    費用:3000円前後

    遊び方:所持金を使って、目的地へ到着して物件を買って資産を増やしていくゲーム。青はお金がもらえ、赤はお金を払い、黄色はカードを引く。カードにはいいカードと資産を取られるカードもあり、最後まで勝ち負けが分からないゲーム。日本と世界バージョンが表裏にあって地理の学習にも最適。

    教育効果:表現力、判断力、手指の巧緻性(器用さ)、ルールとは何かを理解する力、文章を読む力、計算力、地理学習




    我が家のリビングルームには常に、トランプ、UNO、オセロ、チェスはすぐ取り出せるところにあり、学校に行く前の5分とか、夜お風呂に入るまでの10分とか短い時間でも遊べるようにしています。朝途中で終わらせなければいけない時は、学校から帰ってきてすぐに課題をすませてから続きをするなど、課題に取り組む意欲にもつながります。子供は親と遊ぶことが大好きなので、最近遊んでいな方はぜひ実践してみてください。


    クロスワード、パズル、数独、神経衰弱なども集中力アップにつながると言われています。




    参考資料:14 Tips to Improve Your Concentration